雪いよいよふりかさねる折からなればなり
こよみ便覧より
暦の上では本格的な冬が到来し雪も積もる頃となっていますが、京都の初雪観測が平年値で12月11日とまだまだ雪は少ないですが、京都市は盆地特有の「底冷え」になり、足元から冷えてきます。凍えた体にありがたい名物行事といえば、千本釈迦堂の大根焚き。無病息災を祈念します。
「大雪の七十二候」
初候 閉塞成冬〔そらさむくふゆとなる〕12月7日頃
初候 閉塞成冬〔そらさむくふゆとなる〕
12月7日頃
冬の空というとどういった空を思い浮かべますか?
京都市内では空気の澄んだ透き通った青い空。
この時期、シベリアからきた冷たい空気は積乱雲を発生して脊梁山脈にぶつかり日本海側に雪や雨を降らせます。山を越えるともう水分がないので太平洋側では乾燥した風だけが吹きます。日本海側と太平洋側では空もようが異なります。
次候 熊蟄穴〔くまあなにこもる〕12月12日頃
次候 熊蟄穴〔くまあなにこもる〕
12月12日頃
秋にドングリやサルナシの実などを食べて脂肪を蓄えた熊が冬眠をします。眠っている説と起きていてじっとしている説があります。動物の熊は恐ろしいですが、キャラクターになるとかわいい熊。熊を恐れつつ姿を見かけなくなると「熊蟄穴」と気にかけます。
ヒトと熊の関係に感慨深いものがあります。
末候 鱖魚群〔さけのうおむらがる〕12月17日頃
末候 鱖魚群〔さけのうおむらがる〕
12月17日頃
熊が冬眠したあとに鮭の遡上とは南無三な!と思いますが、実際は「鮭の遡上」は10月初旬〜11月末頃に見られます。漢字通りの「鱖魚(けつぎょ)」は、中国の淡水魚で、この頃に群れて泳ぐ魚だそうです。
「季節のおすすめ」
Event
クリスマス
数あるイベントの中でも楽しみなのがクリスマス。日本は鎖国をしていたため大正時代に広く普及しました。自由な宗教観と「和をもって尊しとなす」日本人にとって、クリスマスも除夜の鐘も初詣も大切な行事なのです。
Event
クリスマス・イルミネーション
街がイルミネーションで彩られ輝きだします。
1991年「表参道イルミネーション」は人びとの憧れになりました。
1995年「神戸ルミナリエ(本年は中止)」は阪神・淡路大震災の追悼と復興を祈念しました。
美しいイルミネーションのように心が煌めきますように。
(お出かけの際はHPなどを事前に確認しましょう)
Event
事はじめ
京都では12月13日を正月事始めとして、この日から煤払いや餅つきなどのお正月の準備を少しづつ始めます。弟子が師匠にご挨拶に伺うのも13日です。この日のニュースでは、人間国宝の井上八千代さんの稽古場に、芸舞妓さんが鏡餅を贈り「おめでとうさんどす」と挨拶、「おきばりやす」と励ましの言葉をかけられご祝儀の舞扇を手渡される。といった映像が流れます。
Flower
南天
冬に赤い実をつける南天は、寂しくなった庭に彩をと庭木に植えられることが多く、古くより「難を転じて福となす」ことから縁起の良い植物とされ、鬼門に白南天、裏鬼門に赤南天を植えられています。
Event
歳の市
寺社の境内や門前で開かれる市のうち、特に年末に催される市を歳の市と呼び、多くの人で賑わいます。浅草・浅草寺では、12月17~19日は立体的に作られた美しい羽子板を並べる露店が集まる「羽子板市」になります。羽子板は邪気をはね(羽根)返し、羽根つきの羽は蚊を食べるトンボに似ていることから、女の子が誕生した家に贈る風習があります。
CAST
閉塞成冬
熊蟄穴
鱖魚群
Event
Flower
Event