なつの たつが ゆへなり
こよみ便覧より
夏が立つ。季節の始まりとなる「四立(しりゅう)」のひとつで、夏の始まりの意。
「立夏の七十二候」
初候 蛙始鳴〔かわずはじめてなく〕
5月5日頃
初候 蛙始鳴〔かわずはじめてなく〕
5月5日頃
田んぼに水がはられると蛙が卵を産みにやってきます。蛙が元気に鳴くのは繁殖期のパートナーを探すため、縄張りを主張するためだそうです。蛙は冬眠から目覚めたあと、生まれた水場に帰ってくることと語呂合わせから「無事帰る」「福かえる」「お金が返る」など、縁起が良いとされています。
次候 蚯蚓出〔みみずいづる〕
5月10日頃
次候 蚯蚓出〔みみずいづる〕 5月10日頃
私たちは良い土にはミミズがいることを知っています。土中を動き回ることで耕し、土を食べることで病原菌を減らし、糞をすることで土壌を豊かにし、尿をすることでチッ素を増やし、死ぬことで肥料になります。イギリスの自然科学者ダーウィンは40年もの間ミミズの観察を通してミミズの素晴らしさを伝えました。
末候 竹笋生〔たけのこしょうず〕
5月15日頃
末候 竹笋生〔たけのこしょうず〕
5月15日頃
京たけのこの多くは「孟宗竹」で3月中旬から5月中旬までで、食べごろが暦より早く訪れます。暦の筍は日本自生の「真竹」の筍で京都では5月下旬〜6月上旬の短い期間に出回ります。真竹は弾力があるので加工に向いており、竹垣や犬矢来、弓、竹籠など日用品や工芸品に利用されます。真竹の皮で鯖寿司も包みます。
「季節のおすすめ」
Event
葵祭
葵祭は上賀茂神社(賀茂別雷神社)と下鴨神社(賀茂御祖神社)の例祭で「賀茂祭」といいますが、葵の葉を飾ることから「葵祭」と呼ばれるようになりました。京都三大祭の一つ。五穀豊穣を祈願するお祭りで、王朝装束に身を包んだ総勢500名の華やかな行列で知られています。その中で手拭いのモチーフとなったのは御所車と呼ばれる牛車のシーンで、藤の花が雅やかに揺れています。
Event
母の日
母の日頃の苦労をねぎらい、感謝を伝える日として、5月の第2日曜日に定着した母の日。贈り物の定番は赤いカーネーション。花束以外にも鉢植えや、バスケットを使ったアレンジメント、バラやあじさい、スイーツやエプロンまでバリエーションが豊富です。
Nature
風薫る
気がつけば、新緑が青々と木々を彩っています。風薫る5月と言うように、爽やかに木々のあいだを吹く風に、若葉の香りがします。
「風薫る」は漢語の「薫風」から和語として使われるようになりました。「薫風」は花の薫りを運んでくる春の風のことでしたが、次第に初夏、青葉の薫りを含んだ風のことを呼ぶように変化しました。
Flower
薔薇
花の女王、薔薇。愛の象徴としての花言葉が本数や色ごとにあります。例えば100本は「100%の愛」赤は「あなたを愛してます」など数多。日本では古よりノイバラなどが自生しており、『万葉集』や『常陸国風土記』に登場、茨城県の県名の由来になりました。京都府の有名な施設は、京都府立植物園、ガーデンミュージアム比叡、ガレリアかめおかバラ園、綾部バラ園など。
Sports
Jリーグの日
1993年(平成5年)、日本プロサッカーリーグの開幕試合、ヴェルディ川崎vs横浜マリノスが行われた「5月15日」を「Jリーグの日」として記念日に登録されました。開幕当初は10クラブの加盟だったJリーグは2022年には58クラブもの加盟数に上っています。
CAST
蛙始鳴
蚯蚓出
竹笋生
Event
Nature
Flower
Sports