陰陽の中分なればなり
こよみ便覧より
春分の日と同じく昼夜がほぼ同じ長さの日。「国民の祝日に関する法律」によれば「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」日。ふと見上げる空が高く秋の深まりを感じます。
「秋分の七十二候」
初候 雷乃収声〔かみなりすなわちこえをおさむ〕9月23日頃
初候 雷乃収声〔かみなりすなわちこえをおさむ〕
9月23日頃
夏の間、ゴロゴロと鳴り響いていた雷がおさまる頃。空は入道雲が姿を消し、うろこ雲が広がります。
次候 蟄虫坏戸〔むしかくれてとをふさぐ〕9月28日頃
次候 蟄虫坏戸〔むしかくれてとをふさぐ〕
9月28日頃
夏の間外で活動していた虫たちが寒さを察知して、木の根元や土の中にもぐり戸を塞ぎ静かに春を待ちます。
末候 水始涸〔みずはじめてかる〕10月3日頃
末候 水始涸〔みずはじめてかる〕
10月3日頃
水田の水を抜き、稲の刈り入れを始める頃。
黄金色に輝く稲穂がいままでの手間ひまを喜びへと変えてくれます。いよいよ収穫の時期です。
「季節のおすすめ」
Event
月夜
お月見でよく知られているのが中秋の名月(十五夜)ですが、その約1ヶ月後の十三夜も古くから十五夜に次いで美しい月夜とされています。空気が澄むこの時期は清らかで明るい月が楽しめます。
Event
お墓まいり
太陽が真東から昇り、真西に沈み昼と夜の長さがほぼ同じになる秋分の日は、仏教ではあの世は西に、この世は東にあるとされていることから、あの世とこの世が通じやすい日と考えられているため、お墓参りをしてご先祖さまに感謝を伝えました。
Insect
蜻蛉
トンボは前に進むことから、不退転の精神を表すものとして、勝ち虫、縁起物として兜や鍔などの武具の装飾に好んで使われました。夏でも飛んでいますが、秋空の下飛ぶ姿が美しいことから季語は秋とされています。
Flower
すすき
秋を代表するススキは、日本と深く結びついた植物で、万葉集でも歌われ、十五夜の飾りでは神さまの依代に、また、茅葺き屋根の材料の内の一つとしても用いられました。蒔絵や友禅にも描かれています。数本では侘び寂びを感じるススキですが、ススキ野原では息をのむほどの景色にであえます。
Vegetable
きのこ
秋に食べたくなるきのこ。今では人工栽培で一年中味わえるようになりました。しかし、人工栽培ができない松茸のような天然物では秋が旬です。きのこは日本では4,000種類以上存在しているといわれ、食用は約100種類、毒きのこは200種類以上が知られています。その他の大半のきのこには、食毒が不明となっています。
林野庁HP「きのこのはなし」より
CAST
雷乃収声
蟄虫坏戸
水始涸
Event
Insect
Flower
Vegetable