冬の気 立ちそめて いよいよ ひゆればなり
こよみ便覧より
冬が立つ(始まる)頃となります。
とはいえ京都はこれからが紅葉のベストシーズン。
「立冬の七十二候」
初候 山茶始開〔つばきはじめてひらく〕11月7日頃
初候 山茶始開〔つばきはじめてひらく〕
11月7日頃
つばきと読みますが、漢字は山茶花(さざんか)で、この場合は山茶花を指しています。椿と山茶花の見分けは難しく、花ごと落ちるのが椿、花びらが落ちるのが山茶花です。童謡「たきび」で「さざんか さざんか さいたみち たきびだ たきびだ おちばたき」とあるように、木々が葉を落とす頃、美しい花を咲かせます。
次候 地始凍〔ちはじめてこおる〕11月12日頃
次候 地始凍〔ちはじめてこおる〕
11月12日頃
大地が冷え込み、朝には地中の水分が凍ってできる霜柱が見られるほど寒くなります。京都市では少し早いように感じますが、庭の植物を凍えから守る目安になります。
末候 金盞香〔きんせんかさく〕11月17日頃
末候 金盞香〔きんせんかさく〕
11月17日頃
金盞香はきんせんかと読みますが、スイセンのこと。昔、中国では水仙の花の中心部にある黄色い部分を「金盞銀台(きんせんぎんだい)」と呼んでいました。
まっすぐに伸びる葉と可憐な花は茶花としても好まれます。
「季節のおすすめ」
Landscape
紅葉エリア別見ごろ予想
(事前にご確認ください)
例年、京都では11月上旬〜12月上旬頃に見ごろを迎えます。
京都洛北/高雄、大原、貴船など:11月上旬
京都洛東・洛中/真如堂、清水寺、東福寺など:11月中旬~下旬
京都洛西/神護寺:11月上旬、嵐山:11月中旬
京都洛南・山科/醍醐寺、毘沙門堂:11月中旬~下旬
Event
神社仏閣 特別拝観
秋は京都が美しく色づく季節。神社やお寺では、普段公開していないお庭や文化財が特別公開されます。
感染予防対策をして、事前に各社寺の公式サイトなどで拝観状況を確認のうえお参りください。
Vegetable
聖護院かぶ
11月は聖護院かぶの収穫です。通常のかぶよりも大きく、直径15〜20cm、重さも1.5〜4kgを超えるものもあります。収穫されると冬限定で味わえる「千枚漬」の仕込みがはじまります。大きな樽に漬け込む様子を公開している老舗もあり、風物詩になっています。
「千枚漬」「すぐき」「柴漬」は京都の三大漬物といわれています。
Traditional culture
炉開き
茶の湯の世界では、5月から10月まで閉じていた「炉」(畳の中に備え付けてある小さな囲炉裏)に火が入れられるのが、11月。
「口切りの茶事」では、新茶を詰めた茶壺の口を開け、今年の新茶が披露されます。茶人のお正月とも言われるおめでたい時期です。
CAST
山茶始開
地始凍
金盞香
Landscape
Event
Vegetable
Traditional culture